伝統技術と先端技術が融合した新しいコンセプトの大島紬

絹は、光沢、柔かさ、軽さ、保温性、及び吸放質性の高さ等から繊維の女王とも言われ、「絹のような・・・」と形容され繊維のお手本とされる等、日本においては着物の生地として古くから親しまれてきましたが、近年において普段の生活の中で絹製品を見かける事はとても少なくなってきました。

 

これは絹が高価であることだけが原因ではなく、機能性、耐久性、及びコスト等のシビアな要求に応えた新たな繊維の開発により、絹自体の弱点が浮き彫りとなってしまったことにも原因があります。当社ではこれらを克服するべく最新の絹加工・染色技術を取入れた上で、伝統技法を守り織上げた大島紬「Silk-Oj」を開発しました。

 

Silk-Oj」はこれまでの絹の長所を引立てながらも、弱点であったスレ(毛羽立ち)や色落ちを大きく改善した大島紬です。これにより大島紬の機能性や耐久性が向上し、着物の取扱い性が向上するだけでなく、洋装生地としても積極的に使用することが可能になりました。

 

◆染色堅牢度試験成績書

 

・汗試験:JIS L0848

・洗濯試験:JIS L0844

・摩擦試験:JIS L0849

 

◆スレ(毛羽立ち)の比較

 

自動車の運転席座面シートカバーとして約9ヶ月間使用したもの。 (2014年4~12月、走行距離約10000km)

 

◆お取扱いについて

 

お仕立て前

Silk-Oj」は出荷段階において全て「湯通し」及び「湯のし」を行っております。この際特殊工程により生地は最も縮んだ状態(縮み率1%以下)になっておりますので、このままお仕立てすることをお勧めしております。

 

※お仕立て前に生地を強く引っ張ると再度加工が必要になる場合がありますので、丁寧なお取扱いをお願いします。

※単衣でのお仕立てをお勧めしていますが、袷のお着物等、裏地を使うお仕立ての際は裏地の縮み率を加味して下さい。お洗濯の際に縮み率の違いにより、しわ等の不具合の原因になる場合があります。

 

お仕立て後

従来品と比較してお取扱い性が向上しておりますが、末長くご愛用いただくためにも以下のお取扱いをお守りくださいますようお願いいたします。尚、従来品と同じお取扱いも可能です。

 

・洗濯機によるお洗濯が可能です。軽くたたんでネットに入れ、常温水にて多めの水量及び弱水流で洗ってください(強いしわ防止のため)。

 

・お洗濯には中性及び弱アルカリ性の洗剤を使用してください。柔軟剤の使用も効果的です。

 

・塩素系漂白剤やアルカリ性の強い洗剤の使用及び長時間の浸け置き洗いはしないでください。

 

・脱水機や乾燥機は使用しないでください。強いしわの原因になります。お洗濯後はバスタオル等で大まかに水気を取ってから形を整えて陰干ししてください。

 

・アイロンをかける際、当て布は特に必要ありませんが、かけ過ぎによるテカリに注意し中温以下でかけてください。しわが取れにくい場合は霧吹き等で湿らせた後しわを伸ばしながらアイロンをかけてください。

 

※着物等、大物衣類にアイロンをかける場合は、竿やハンガー等に吊るして、生地の両面をハンガースチームアイロンと厚めにたたんだタオル等で挟み、下方向へ軽く引張りながらアイロンをかける方法が便利です(火傷に注意!アイロン取扱い方法の範囲内で行ってください)。

 

長期保存

紫外線(日光・電灯)、高温、多湿を避け、防虫剤を使用して通気の良いところに保管してください。

 

 

◆製造者・お問合せ先

 

有限会社中江絹織物

8911305 鹿児島県鹿児島市宮之浦町892-4

TEL/FAX0992942002